花になりたい雑記帳

櫂三和妄想・雑感・ネタ・覚え書など。完成作品、オフ情報などは pixivで 

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お知らせ

2/12のスタンドアップに合わせて新刊を出すつもりでしたが、現在、原稿にかかれる時間がほとんどないような状態で、ぎりぎりまで粘ってみますが何とも言えません。間に合えば、新・現実さんに委託をお願いしています。(印刷所と無有さんに丸投げの形になります、本当に申し訳ないです)

事務的な作業にさく時間もないので、既刊の委託も取りやめさせていただきました。

こうなる前に時間はたっぷりあったのに、ギリギリになるまで本気を出せなかったばっかりにこんなことに…まったくの自業自得です。

  • 2017年02月05日(日)19時44分

お題6.起きないとキスするぞ

「おーい、櫂、かーい、櫂トシキ」
三和が呼びかけても、ベンチに横たわった身体は微動だにしない。
今日の放課後、三和はちょっと用があり遅れてCCに顔を出したところ、櫂はまだ来ていないという。いつもの公園に探しに来てみたらビンゴだった訳だが。
「ったく…よくこんなトコでこんなに熟睡できるよなぁ」
ボヤきながら、ベンチ脇にしゃがみこんでで昼寝中の櫂の顔をのぞきこむ。
どうすっかな。無理矢理起こすのも可哀想だし目を覚ますまでここで待つか。このまま放置して帰る…という案も頭をかすめたが、それも何だかなぁ。
そのままの体勢で思案していると、
櫂の目がパッと開いて、至近距離で目が合った。
「三和…何をしてる」
「お、おう…櫂が起きねーからさ」
寝顔をずっと見ていたというのもバツが悪く、誤魔化すために三和はつい口走ってしまった。
「キスでもして起こしてやろうかと思ったんだよ」
わずかに目を見開いただけで、櫂は何も言わず、体を起こした。
そのまま立ち上がると、足元に置いていた鞄を拾い上げさっさと歩き出す。慌てて後を追う三和。
「スルーすんなよ!余計恥ずかしいじゃん」

三和はというと、そんな会話をしたこともすぐに忘れてしまったが、櫂の方は覚えていたことがわかるのは、数年後、彼らがキスはもちろんその先までとっくに済ませた後のことである。

  • 2017年01月28日(土)23時39分
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