花になりたい雑記帳

櫂三和妄想・雑感・ネタ・覚え書など。完成作品、オフ情報などは pixivで 

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ギフト(仮題)2

ドアを開けると、三和の泣き顔があった。
「櫂…オレ……ごめん……」
とぎれとぎれに謝罪の言葉を口にする三和の腕をつかみ、部屋の中へ引っ張り込む。
なぜ三和が今、ここに、櫂の前にいるのか、当たり前の疑問は浮かぶこともなく、抱きしめる。目元に舌を這わせ涙を舐めとってやる。
「会い…た…かった…」
俺もだ。答える代わりにくちづける。最初はやさしく、すぐに互いにむさぼるようなキスに変わる。唇を吸い舌を絡めあう。口いっぱいに三和を味わう。
気持ちが良くて頭がどうにかなりそうだった。いつの間にか服を脱ぎ捨てた三和の肌に触れた所から火が着くように櫂の体も熱く猛って、ただもう腕の中の三和とひとつになりたいと、それだけしか考えられな……

なにかが櫂の気をそらす。どこからかまぎれこんでくるノイズ。
うるさい、今いいところだ。邪魔をするな。頭の片隅で念ずるもむなしく、不協和音は大きくなり起床時間を告げるアラーム音になった。
右手をのばしアラームを止める。朝の光の中、櫂はベッドで身を起こした。
隣を見ても三和の姿があるはずもない。
それでも目を閉じればまだ三和のかすれた声や肌の感触がよみがえる。それほど生々しい夢だった。
上掛けをはねのけ、うなりながらベッドから降りる。確かめなくとも下履きを汚していることはわかっていた。
甘い夢の余韻は急速に苦い自己嫌悪にとってかわる。
なんて都合のいい夢だ。三和が俺を追ってくると、離れたことを後悔していると、まだそんな期待をしているのか。
自分にそんな資格があるわけもないのに。
思いをふりはらうように大きく頭を振り、シャワーを浴びて出かけるために櫂は大股に浴室へと向かった。

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書き手的に一番の難所(夢オチだけど)を越えました。まだまだ続きます。
ところで、公式でギフトって名称のシステムが出てきてなんとなく気まずいです……。

  • 2018年05月21日(月)23時55分

戯れ

文章リハビリで、短文を書いてみました。
久しぶりにキーボードに向かってみたら、言葉がさっぱり出てこなくて焦りました。継続大事、サボリだめ。

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「いつから俺の事を好きだった?」
隣で寝ている三和の耳元でささやいてみる。
三和は薄目を開けたが、また目を閉じてもぞもぞと寝返りを打つ。
聞こえなかったふりか。そうはいかない。三和の顔を両手ではさんで、こっちを向かせてのぞき込む。
三和の顔が「こいつのことだから、はぐらかすとムキになって追求してくるんだろうなー」というあきらめの表情に変わって
「紅茶飲みたい。甘いヤツ」

週末はたいてい三和が泊まりに来るようになって、殺風景だった櫂の部屋にいつのまにか三和の私物が増えた。
三和専用のマグカップにミルクたっぷり砂糖たっぷりのミルクティーを淹れてやる。
シーツもくしゃくしゃのままのベッドのふちに腰掛けて、ミルクティーをちびちび飲みながら、三和は口を開いた。
「オレらが感動の再会をした高一の、あー、まあ、その頃、……彼女、いたんだよオレ」
彼女……彼女!?!? 三和に!?
衝撃のひと言に櫂は手に持ったマグカップを取り落としそうになった。

「つっても、中学の卒業のちょっと前に告られてつきあいだして、5月にはもう別れたからつきあったの2ヶ月くらいかな。
向こうは女子校に行ったから、高校に入ってからはあんまし会ってなくて……」
知らなかったぞ、聞いてないぞ、そんな言葉がひたすらぐるぐるして、三和の声が遠くに聞こえる。
照れる三和を眺めたりからかったりして楽しみたかっただけなのに、なぜこんなことに…

「でさ、休みの日に櫂と出かけっから会えない、って言ったら向こうがキレてケンカになっちゃって」
自分の名前が出たことにはっとして我に返る櫂。
「彼女より男友達の方を大事にするなんておかしいとか言われて、俺も頭に来ちゃってさ」
三和はカップを手の中で回しながら言葉をつぐ。
「で、その後は連絡とらなくなって自然消滅、みたいな」
「……そうか。俺のせいで悪かったな」
「別に櫂のせいじゃねーよ」顔を上げてにこっと笑う。
「まあ、それがきっかけかな。オレにとっては櫂が一番大事なヤツなんだなーって気付いたっていうか、そういうワケ」

三和が二人分のカップをキッチンに運んで片付けているあいだ、櫂はなんとか気を取り直そうと試みた。
ファイトの時には感情をコントロールすることは難しくないのに、三和に対してはどうしてうまくいかないのだろうか。

櫂のヤツ、おっかない顔してんなあ、怒ったんかな。
ベッドに腰掛けたまま黙り込んでいる櫂を横目で見ながら、余計なこと言っちまったなあと三和はすこし後悔していた。
今日までほとんど思い出すこともなかったほんのかりそめの「彼氏・彼女」だったのに。
けれども最後に電話で言い争った内容は鮮明に覚えている。
『毎日学校で会ってるのに、どうして休みの日まで会わなきゃいけないの、櫂って人は三和くんの何なの』
『大事なダチだってば』
『そんなに大事なの、彼女よりも?』
『当たり前だろっ!』
『あっそう、女より男の方が好きなんだ、勝手にすれば』
涙声の捨て台詞とともに電話は切れて、三和は釈明する機会を失った。釈明できるはずもなかったのだけれど。


カップを片付けて、まだ動かない櫂のそばに戻ると、櫂の両手が伸びて三和の手首を掴んだ。
目を合わさないままつぶやく。
「自分がこんなに嫉妬深いとは知らなかった」
怒ってると言うよりは、へこんでいる様子だ。自分のことなんかで櫂がこうも動揺する事に三和はいまだに慣れてなく、そのたび驚いたり不思議な気分になったりする。今はいらぬことを言ってしまったという反省もあり、申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
「あー…お前さ、けっこー独占欲の強いタイプだと思うよ?」
「そうなのか」
「うん、でもいいんだよ」
腕を掴まれたまま、ぐっと身を寄せて三和は櫂にくちづけた。
「オレは櫂のもんだから」

櫂が顔を上げる。その表情はさながら雲が吹き飛ばされた空のように。
見つめられて、目をそらした三和の顔がじわじわ赤らむ。
身をひこうとするのを思いっきり引き寄せた。倒れこんできた体を抱き留めると、三和はそれ以上抵抗せずに櫂の腕の中に収まった。
耳元に口を寄せて、
「もう一回言ってくれ」
「やだよ」
腕の中で照れて身もだえする三和の、頬の熱さを楽しむ。

少々回り道をしたが、最初の目的は達成されたわけで。櫂は満足した。

  • 2018年04月23日(月)01時47分

らばQ

アップロードファイル 371-1.jpg

通販で忘れた頃に届いたのを、やっと開封しましたー。

箱で買ったので、櫂三和以外のキャラはどうしましょうね。交換とか譲渡とか面倒でできないので、押入れにしまっとくしかないか。

  • 2018年04月22日(日)10時29分

生きてます

喪中だったので新年の挨拶もしづらく、出てくるきっかけを失ってました。twitterでたまに櫂三和ネタをつぶやいたりしています。

あと、ギフト(仮題)の続き書く気はありありです。
一日にできることが本当に少ない無能者なので、はかどらなくてすみません。

  • 2018年02月19日(月)00時38分

今年の宿題今年の内に

アップロードファイル 369-1.pngアップロードファイル 369-2.png

twitterに上げたものですがこちらにも。
7月にいただいたお題を12月にアップとは…ひどいですね我ながら。

観察日記のほうは朝顔の双葉を描き直しました。

  • 2017年12月17日(日)08時49分

ギフト(仮題) 1

約半日のフライトを終え、地上に降り立った三和は大きくのびをして周囲を見回した。まだ空港の中とはいえ、空気の匂いも色も日本のそれとは違うような気がする。
とうとうやってきたんだな。会えるかどうか、会ってどうなるのかわからないけど。でも、櫂のいる国に、今、自分は立っている。
飛び交う異国の言葉に耳を澄ましながら、歩き出した三和の口元には微笑みが浮かんでいた。

(続く)

  • 2017年11月27日(月)00時49分

有言不実行

アップロードファイル 367-2.png

全然リハビリやってないですね。

今回上げたのはお題箱でいただいたお題のボツ絵。
描き直そうと思って、中断したままになっております。

私ごとなんですが(最近そればっかりですが)、住んでる地域が台風18号で被害が出まして、私の自宅はまったく無傷なので心配ご無用ですが、身近な人達が被災していたり生活上の小さい不便がいろいろあったりして、なかなか絵を描く心の余裕がないような状態です。
本当に今年はいろいろあるなあ…

  • 2017年09月23日(土)22時38分

リハビリ始めました

アップロードファイル 366-1.jpg

いきなり絵を描きはじめるのはハードルが高いので、描きかけ放置していたラフをいじくってます。ふわっと塗るの下手だなあ…。

以後はTwitterのほうで。
リメイクか、なるべく新規絵で毎日アップできるようにがんばってみます。

  • 2017年09月02日(土)22時27分

宿題が終わりません

8/31…夏休みは終わるし舞浜サーバーはリセットされるしで、さびしい気分になりますね…夏休みなんて縁遠くなって何十年ですが。

何も描けてないけど8月一回も更新しないのもあんまりだと思い出てきました。宿題、というかお題いただいたのに描けてなくてごめんなさい。やる気はまだあります…あります。

お盆前後あまりに忙しくオタクとしての意識が途切れていたので定かではないのですが、アニメに櫂くんが出たって本当ですか………
櫂くんのバースデーカードはかろうじて気付いてプリントできました。スマホが通信制限されていて三和くんのツイートは文字は読めても画像が見られず、コンビニでプリントして実物を見て「!??」となりました。みんなで作ったというので、Q4やCC常連みんなで「おめでとう」って掲げてるみたいなのを想像してました。
ていうか、櫂くんの誕生日に三和くんがツイートするとか!
もう!
なんで今さらこんなファンサービスが…三和くんがぴっちぴちの現役DKの頃にやってくれてれば……公式のばかばか!でも嬉しい…

心かき乱されております。結局ブシロ様の手のひらの上ですね。

  • 2017年08月31日(木)21時34分

お暑うございます

アップロードファイル 364-1.png

暑いのと、先週の連休にテンションが上がりすぎて反動が来たのか、ぐったりしてます。普段あまりにも無風無感動の生活をしているせいで、ちょっと感動したり人にかまっていただくだけでふぁぁーっとテンションがおかしくなってしまうようです。
twitterの方でお題箱を設置して、櫂三和のお題をいただいているのですが、なかなか手をつけられなくて申し訳なく思ってます。


拍手から本の感想をいただきまして、とても嬉しいです。ありがとうございます。
当面、月一か二回くらいの更新頻度になると思いますが、まだ描きかけのものを諦めきれないので、サイトは続けるつもりでいます。

アップした絵は、とある櫂三和小説がすごく素敵で、思わずそのイメージで描いたものです。前述の通りテンションがおかしくなっていたので作者様にも送り付けてしまいましたが、とても好意的に受け止めていただけたので、図にのってここにもこそっと上げておきます。

  • 2017年07月23日(日)20時49分
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