花になりたい雑記帳

櫂三和妄想・雑感・ネタ・覚え書など。完成作品、オフ情報などは pixivで 

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ひきつづき6話のこと

三和くんがまず櫂くんの視線を追っていって、そこからシオンくんとジャケットに気付いて、櫂くんがシオンくんに手をさしのべたことまで気付く流れ、いいよね。
何年離れていても三和くんと櫂くんの関係は変わらないんだろうな。櫂のヤツ何見てんのかなって自然に目で追っちゃうんだろうな。

三和くんがドラエンのイベントに参加した経緯が気になります。伊吹くんルートなのかそれともカムイちゃんの伝手で頼まれたのか。それと三和くんの強さは身内には知られてるだろうけど公式にはどうなってるんだろ。後江カード部の時に甲子園予選以外にも大会に出たりしたのかな?

  • 2015年11月20日(金)06時54分

見ました6話

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三和くんかわいい。
ニコ生で見てたらラミラビの説明が始まったところで家族に邪魔されて、まだ配信見直しもできてないので三和くんがなんでコスプレしてたのかよくわかってないんですが、ドラエンが用意した衣装なんですね? 警官のコスプレじゃなかったのね。他の先輩方は普通の私服なのに三和くんだけ衣装設定起こしていただいてありがとうございます。

シオンくん、気を失うほどの激しいファイトというより疲れて寝落ち…?
でも櫂くんに立ち直るためのファイトをしてもらえて服までもらったって、無印ヴァンガ界だったら破格の扱いだよ…Gの世界では三和くんしか気付いてないみたいだけど。

  • 2015年11月18日(水)07時52分

吸引力

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白ハイネックにオレンジツナギの三和くん、やたら描きたくなる吸引力ある…。もう2期〜4期私服よりもいっぱい描いてるんじゃないだろうか。

すでに6話の放送日ですが、まだ5話のこと書くよ。
櫂くんさ、マモルさんとのファイトの時はイキイキしてるしちゃんとフォロー的なことも言えるし、中の人が「彼も大人になった」って言ってたのホントだったーと思ったのに、三和くん達と合流した途端ずーっと無表情で無口になるのなんなの…三和くんの前では元の櫂トシキに戻っちゃうってことなの。
三和くんは「たまには遊びにおいで」って言い方がもう完全に子供に対する大人口調でしたねえ…。もう三和青年だな…。バイトに店長させんなよミサキさん、って思うけど三和くんにだったらまかせられると思う気持ちもわかる。カムイくんも「三和さん」ってさん付けで呼んでるし私も三和くんじゃなくて三和さんって呼ぶべきだろうか。
櫂くんはトライスリーのことは伊吹くんに聞いてるんだろうに、無関心風だったのはわざとなんだろうか。ひと言も話してないのに夜のコインランドリーに現れてシオンくんも驚くよねえ。予告でブラック無糖が置いてあったけど、シオンくん中学生なのにブラックコーヒー飲めるんだろうか。飲めるとしても家ではちゃんと豆からひいたおいしいコーヒー飲んでただろうに、とか缶コーヒー1本でいろいろ考えてしまいますね。
ああ〜もうリアルタイム視聴組は「気が遠くなるほどの激しいファイト」を見てるんですね〜うらやましい!

  • 2015年11月15日(日)11時50分

見ました

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アニメ5話。
とうとう本編内で動く櫂くんと三和くんが…!
Gに櫂くん達が出てくることについて不安だとかいろいろ言ってましたが、実際目にすると、すごい可愛い嬉しいありがたいという気持ちで一杯です。
ここしばらくなかったくらい、ラクガキ欲も高まりますよ!

ナオキとシンゴも一緒に登場というのが嬉しいサプライズでしたよ。よかった相変わらず仲良さそうで。
今のところ無印のキャラはお祭りのゲストということで、Gのメインキャラ達の邪魔にもならず、非常にいい感じで登場してるなあと思います。
これだけ揃ってくるとアイチがいないのが寂しく感じるけれど、きっと彼だけは物語が佳境に入ってからここぞって所で登場するんだろうなあ。

  • 2015年11月11日(水)22時48分

メモ

アップロードファイル 279-1.jpgアップロードファイル 279-3.png

アニメに櫂くんと三和くんが登場したらしいですね。
火曜日が楽しみです!

前にツナギのらくがきを上げたあとで、実際にツナギの上半身を脱いで結んでる人を見かけたので、メモしとこうと思いながらいろいろ取り紛れて忘れてました。
後ろはちょっと腰のあたり布が溜まってるくらいで別に垂らしてはいなかったなあ。通りすがりなのでそんなにまじまじと観察はできなかったけど。

追記
朝アップしたラクガキがあんまり雑だったので少し直して再アップ。

あと、もういっこメモ。
twitterで櫂くんの担いでる袋みたいなバッグはボンサックというのだと教えてもらいました。名前がわかれば画像検索もできてなるほどーって感じです。口を紐でしめるタイプの小型のは見たことがあるんですが、大きい物だと肩に掛ける用のベルトがついてるんだなあ。
それにしても、雪山や秘境に行くんでなければ普通にスーツケースをもてばいいのにと思うんですが、アニメ制作陣的には櫂くんにはどうしても旅人感が必要みたいですね。

  • 2015年11月09日(月)07時36分

ありかなしか

アップロードファイル 278-1.pngアップロードファイル 278-2.jpg

診断メーカーで出た「ネクタイで後ろ手に拘束され、冷たい目で脚を開かされている三和くんを描きます」ってやつ。左の色つきの方はtwitterに上げましたが、ラフ段階でボツにしたもう一枚も少し手を入れてアップしてみます。
一応、これは櫂くんのネクタイのつもりで描いてます。(後江のネクタイって先が▽じゃ無なかったの、後で思い出しました。すみません。)
ただ櫂三和で三和くんの意志に反して無理に何かする…ってシチュを想像したことはほとんどないですね。三和くんが櫂くんに抵抗することってほぼなさそうで。「櫂が望むなら」自分の気持ちや体のことは二の次にしそう。それで壊れていく三和くん…ていうのは、ありだな。自分の中で。

  • 2015年10月31日(土)10時31分

ひとまず

脱稿しました。
まだ送り先から返信いただいてないので、不備があったらどうしようとビクビクしてますが、ひとまずは落ち着きました。

ネタ出しで没にしたものが2〜3あるので、サイト用にリサイクルして活かせればいいなと思ってます。
⚫︎フランスで同棲中だけど、家族に反対されてる三和くんと、このままでいいのか少しだけ迷ってる櫂くんの話
⚫︎奥様は男子高校生
⚫︎結婚したことを公表できない話
⚫︎彼女ができたので練習させろという口実で三和くんにキスとそれ以上のこともする話

など。
最後のは以前から妄想してたやつですが、1本のマンガにできそうな感じで頭の中でまとまってきました。

  • 2015年10月26日(月)12時09分

らしさ

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オフラインの原稿やってます。

櫂くんがデレるとなんだか櫂くんらしさがなくなるよなあ。
といって、いつまでもツンツンして三和くんにフォローされてんのも、もう何年もつきあってる社会人設定の場合どうなんだ…
等々、

加減というか、描き方次第なんでしょうけど。悩みがつきません。

  • 2015年10月19日(月)05時30分

見ました

ギアクラ1話!
三和くんがOPにいる…!しかもラストの集合絵に!?

すごくびびってます。
レジェンド枠で1カットくらいならわかるんですが、集合絵に、しかもいつものように櫂くんと並んでいる…期待しちゃうじゃないですかやだー。

バイト店長が確定してしまったのは複雑です。2期もそうだったけど、三和くんがCC固定キャラになって自由に動けないのがちょっとイヤなんですよね。櫂くんがCCに来てくれないと会えないじゃないですか。AC編の時みたいにもう○ヶ月会ってない…とか数えるのやですよ。3期で映ってない所で会ってたってわかりましたけど!
まあそこまで出番があるかどうかもわからないし先走って心配しても仕方ないんだけど、期待と不安が渦巻いてしまうのですよ。

  • 2015年10月15日(木)05時46分

やばす

お久しぶりです…と思ったけど、10日くらい更新が止まるのは前にもあったかな。
ずっとオフ原稿をやって……やろうとしてるのですが、ネタ出しがかつてないくらい難航してて。やばいです。

今月の漫画。えっ櫂くんが負けてミサキさんも負けて、どうなっちゃうの!? 頼みの綱はレン様だけ?
櫂くんも倒れた後目が覚めたら「ヴァ○ガード?なんだそれは」状態になっちゃうの…やだー。でも(一時的になら)ヴァン○ードをやってない櫂くんも見てみたい気はします。

  • 2015年10月11日(日)06時22分

やっと

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コミックス9巻を買いました。
エミちゃんが櫂くんの世話焼きってどういうことなの…。
櫂くんは人として根本的な所はアレだけど、アイチとちがって朝起きれないとかなさそうだけど、何をお世話焼かれるんだろう?
しかしエミちゃんの指導はけっこう厳しいと思いますよ。三和くんに「助けろよ…」と視線を送るも三和くんはにこにこ見てるだけ、というのが今日のらくがき。

櫂くんが大学生になってるってことは4期のラストが決まる前に描かれたものなんでしょうか。アイチ留学とかレン様無職とか、面白いな。

  • 2015年09月30日(水)07時56分

不完全

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久々に公式から燃料補給されてうおおおってなってるのに
時間の使い方が下手で燃焼しきれず、もやもやくすぶっております。

一日中櫂三和描いてられる世界に行きたい!
集中力なさすぎなので、それでやっと一日一枚くらいだろうけど。

あと、同棲中幸せ櫂三和のお話を考えてるのですが、なかなかネタが出てこなくて、なんだろう櫂三和に幸せになってほしいとかいいながら幸せだとネタがないってなんだよ、って。ちょっとへこみます。
元々自分の漫画はストーリーがなくて、見たい場面を描いてみました式なので、場面さえ浮かべばいいんだけどなあ。
正確にいうと、ネタが浮かばないわけではないんですが、一緒に暮らしててもすれ違うとか不安だとか、そういうハッピーじゃない方向につい行ってしまって、ただただいちゃいちゃラブラブ!みたいなのを思いつけないのかって……。

  • 2015年09月28日(月)06時32分

へなちょこ日記

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9/23
どうでもいい(櫂三和以外の)話をここに追記していくね。
今回の新刊は印刷所を変えたけど、やっぱりカラーは再録本出したとこの方が好きだなあ。栄光さんのオンデマを初めて使ったけどオフセットと同じくカラーはちょっと渋めにあがるみたい。でも本文にコミック紙使いたかったのと、会場に直接搬入があるかないかは大きいです。
印刷所によってカラーの出方は結構違うので、好みのところで刷りたいけどお値段〆切との兼ね合いで、なかなか思うようにいかないですね。

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自家通販ページにアクセスはあるものの、申込みはないので、やはり個人対個人は心理的に敷居が高いんだろうなあ、それと送金方法が銀行振込しかないのもマイナスポイントかな、と思い、ピクシブのBoothに出品してみようかと思い立ったのですが。
登録の途中で面倒になって挫折しました。送料の登録とかややこしいんだもん…
重量計算してくれるチャレマのほうが(サークルには)やさしい…

というわけで、新刊の通販はとらのあなさんをご利用下さい。再録本は自家通販かチャレマを、コワクナイヨー。
※再録本は残り1冊です(さすがにもう再版しません)。

連休は絵をかくぞーと思ったのに体調不良で全然描けてません。もっとこう、三和くんの白タートルをめくったりしたいのです。

  • 2015年09月22日(火)09時20分

レジェンド…?

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久しぶりに新刊作って東京に行ってイベントに出て帰ってきたら体力を使い果たしてしまい、サイトの更新どころか旅行鞄もそのままで毎日ぼーっとしていたの で す が
公式からの砲撃をくらってやっと目が覚めました。

みみみ三和くんの新コスチューム!つなぎ!? ハイネック!? なんだろう今の境遇に関係あるのかな。いやでも大学生だしCC一号店でバイトしてるはずでは…単に趣味が変わっただけなの?
櫂くんも新コスですが今までと印象があまり変わらないので、三和くんの方ばっかり妄想が広がってぐるんぐるんしてしまいます。

正直言うと、どんな描かれ方をするのか不安もありますが、公式からの新規絵の嬉しさはたとえようもないものですね。嬉しい…嬉しい。
がんばって働こうと思いますよ。

  • 2015年09月17日(木)23時35分

遅刻だけど

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櫂くんお誕生日おめでと、的な絵。

なぜかわからないんですが、櫂くんの誕生日を29日だと最初にまちがって覚えてて、毎年あれっ今日だっけ?てなります。

追記
櫂くん視点の三和くんも追加アップ。

三和くんは現在の櫂くんのどこが好きなのかなあ……それを語るようなお話も書いてみたいですね。
そういえば同一設定で連作してるので、なにかシリーズ名がないと不便だなあと思っていますが、思いつかないんですよね。タイトルや名前をつけるのが本当に苦手です。

  • 2015年08月29日(土)07時49分

まとめました

このままでは読みにくいかと思うので、小説をファイルにまとめてアップしました。

告白

他にいいタイトルも思いつかないので、(仮題)をとりました。
いずれ加筆訂正後にpixivにアップするつもりなので、その際にはこちらのファイルは削除します。

以下、書き終わった感想みたいな。「告白」を未読の方はスルーして下さい。

三和くんが櫂くんに告白するとしたらどんなシチュエーションかな? というのが発端で考えたお話なので、冒頭に一番描きたかった場面が来てしまうんですね。そして、すでに書いたものの過去編で着地点は決まっているので、告白シーン以降はあんまりモチベーションが上がらなくてなかなか書き終わりませんでした。
三和くんの可愛さや性格の良さが自明のことすぎるためか、櫂くんが三和くんのどこをどんなふうに好きかという事はあまり描写されないような気がしていたので、そこを頑張りたいと思っていたのですが、頑張れませんでした。櫂くん本人があまり自覚してなさそうなので…。
櫂くんの心情を描くのに三和くんの通訳が使えないというのは櫂三和に課せられた大いなるハンデですよね。

  • 2015年08月24日(月)23時04分

告白(仮題)6

櫂が三和を昔の家に連れて行ったのは、はっきりした計算があってのことではなかった。一度は見に行こうと思っていたのも本当だし、もしこのまま三和との付き合いが途絶えてしまうなら一緒に行くチャンスは今しかないだろうとも思った。ただ、櫂にとっては痛みを伴う思い出の場所を共に訪れることで、三和の心を揺さぶれないだろうかと考えたのも確かだった。
二人が共有する懐かしい思い出は、ひととき、わだかまりを忘れさせ昔の二人に戻してくれたが、すでに魔法の時間は過ぎ去り、問題に向き合わなければならない時がきていた。
「櫂!」
三和は櫂に向き直ると、腕を掴んで、櫂にすがるような体勢で、絞り出すように
「なあ、あのことは忘れてくれ。そんで元通りのダチでいよう」
掴まれた腕に痛いほどの力が伝わってくる。
「三和…」
あの時、オレは嬉しかったんだ。お前の気持ちを知って、自分の気持ちに気がついて。それをなかったことにしろというのか。
三和を苦しめたくないと思ったが、嘘をつくこともできなかった。
「無理だ」
腕にかかった三和の指先がゆるみ、離れた。顔をそむけ自嘲するように、
「そりゃそうだよな……無理だよな。オレ、何言ってんだろ」
背を丸め、足元に視線を落としたまま黙り込む。
「三和……、なぜだ」
オレ達はお互いを一番大事に思っているはずなのに、どうしてこうなっている。ここから二人で新しい関係を築いていくことはできないのか。
「オレが本気じゃないと思ってるのか?」
「……」
「それとも、お前が気にしてるのは世間体やらそういうものか」
三和はふーっと息をはくと、ベンチにもたれて首をそらし空を見上げた。
「あん時も言ったけどさ、自分の気持ちなんて一生言うつもりなかったし、絶対に誰にも知られないように心の奥に隠しておくつもりだった」
苦笑いの形に口元がゆがむ。
「まさか、櫂、お前にOKもらえるなんて思ってもなかったからさ、どうしていいかまじでわかんなかったよ…」
「それなら…」
「ダメだ」
三和はきっぱりと
「親友を好きになっちまっただけでもアリエネェのに、オレのせいで人生まで狂わるようなこと……自分で自分が許せねぇ」
「勝手にオレの人生まで背負い込むな」
三和は正面を向いて宙をにらんだまま、返事をしなかった。

同じペンチに並んで腰掛けて、すぐ隣に座っているのに、黙り込んで再び心を閉ざしてしまった三和は触れることのできない遠くにいるようだった。
こいつは普段にこにこして人に合わせてるくせに、芯にひどく頑固なところがあって、自分の中で一度引いた線は決して越えない。昔からそうだった、と櫂は思い起こす。
このまま、自分は三和を失ってしまうのか。三和の横顔を見つめながら、離れていたこの数日間のつらさを、あの日の出来事をやるせなく思い出す。三和のあんな泣き顔を見たのは初めてだった…。くるくるとよく変わる三和の表情の中で一番に浮かんでくるのは笑顔だ。いつもその笑顔がそばにあった高校生活の様々な光景が、さらには小学生時代の思い出までが頭の中で次々によみがえってきた。

ふいに櫂も身を起こすと、深く息を吸って
「そうだな。お前のせいだ」
はっきりした声で言い放つ。櫂の声のトーンが変わったのに反応して、三和が少しだけ振り向いた。
「オレに構うな、と言ったのに付きまとってお節介焼いて。頼んでもないのにオレを助けるために危ない目にあって、それでも全然懲りなくて」
三和が面食らったようにこっちを見ているのに気付いたが、そしらぬふりをして続ける。
「振り向いたらいつでも馬鹿みたいににこにこ笑ってやがって、オレが料理すると、何でもうまいうまいってぱくぱく食べて、『寒いから風邪引くな』だの『虹が出てたから写真送る』だのつまらんことでしょっちゅうメールしてきて…」
櫂の声が急に小さくなって、
「…そんなヤツがいたら好きになってもしょうがないだろう」
横目で三和の方を見る。また櫂から目を逸らして前髪をいじったりしているが顔が赤い。櫂の言葉は届いているようだ。
もうひとつ思いついて、付け加える。
「それに、伊吹を連れてきて、ヴァンガードと出会わせてくれたのもお前だったな」
小6年の櫂が転校する少し前のことだ。熱中できるものがなく退屈していた櫂のところに、「こいつが新しい遊びを教えてくれるって」とクラスメートの伊吹を連れてきて引き合わせたのは三和だった。その時伊吹に教わったカードゲーム・ヴァンガードは櫂を魅了し新しい扉を開いてくれた。今では櫂の人生の中心といっていい。
櫂は三和の方に向き直ると微笑んだ。自然な声になって
「とっくにオレの人生を狂わせてる、お前は。あきらめて責任を取れ」
「あ……」
三和は口を開きかけ、言うべき言葉がみつからず口をぱくぱくさせた。
もう一押し、あと一ダメージだ、と櫂は思った。だがもう手札はない、あとは櫂自身しかなかった。
立ち上がって、三和の正面に回ると、膝をついた。
三和の目をまっすぐ見つめて右手を差し出す。
心臓の鼓動が早くなる。さっきまでファイト中の口上のように芝居がかってよく回った舌は、急に思うように動かなくなり、たったひと言しか言えなかった。
「三和」
そのひと言に、まなざしに、切望をこめて、櫂は待った。
櫂にとっては永遠とも思える数十秒。
三和の瞳には様々な色が浮かんでは消えていたが、何かに耐えるようにぎゅっと目を閉じて、それから息を吐くと目を開いた。
「オレが櫂に勝てるわけ、ないよなあ」
とつぶやく。少しだけ困ったような笑顔、いつもの三和の表情。
つと、櫂の右手を取ると引っぱって立たせた。自分も立ち上がって櫂に身を寄せると肩にことんと頭を預け
「責任取るよ」
小さくささやいた。
櫂の両腕があがり、そっと、こわれものに触れるように、三和の肩を抱く。
三和の腕が背中に回されるのを感じて、そのまま三和の体を引き寄せると腕一杯にぎゅっと抱きしめた。
強い喜びに心臓はドキドキと高鳴っているのに、不思議と同時に深い安堵を覚えていた。
オレ達はこうなるべきだったんだ。
全てがあるべき場所に収まったのだ、この幸福はずっと続くのだと、櫂はそう信じた。

(終)

  • 2015年08月23日(日)09時42分

告白(仮題)5

それから30分後、カードキャピタルに血相を変えた三和が飛び込んできた。
「櫂は…!?」
カウンターの中で文庫本を読んでいたミサキが顔を上げ、無言でファイトスペースを指す。
一番奥の席で、櫂とアイチがファイトをしていた。三和はそちらへ歩み寄りながら不審そうな声で
「櫂…お前、倒れたって…」
アイチが申し訳なさそうな顔をして「すみません三和くん」と胸の前で手を合わせる。
アイチからのメールが自分を呼び寄せるための嘘だったことを、すぐに悟った三和は怒りの表情を浮かべ
「櫂、てめえ…」と言いかけて、途中で言葉を切るとくるりときびすを返した。
「待って!」
アイチが三和の袖をつかんだ。
「櫂くんと話してあげて下さい。お願いします」
アイチの頼みでは無下に振り払うこともできず、三和が立ち止まると、
「アイチ、ありがとう」
櫂がテーブルの上のカードを片付けながら立ち上がった。
「このファイトの続きはまたな」
「うん。今日はお互いファイトに集中できなかったしね」
悔しそうな顔でそっぽを向いて立っている三和に
「外で話そう」
と声をかけて、櫂は先に店を出た。

「オレの携帯からじゃ出てくれないからな。アイチに頼んだんだ。…来てくれて嬉しかった」
少し遅れて出てきた三和に櫂は穏やかに話しかけた。三和も相変わらず櫂と目を合わせようとしなかったが、ふくれっ面を少しやわらげて
「まあ…オレも謝りてぇことあったから。オレのせいでクラスでお前が悪者みたいにされちまって、ごめん」
「気にするな」
「フォローしたくても、オレも一杯一杯でさ…」
三和はちらと横目で櫂を見、また目をそらす。やはり櫂と二人でいるのは居心地が悪そうだった。
また三和が逃げ出さないうちにと、櫂は急いで用件を切り出した。
「一緒に行って欲しい場所がある」
三和にとっては予想外の話の成り行きだったのだろう。どう返事をするかとっさに決めかねている間に、櫂はたたみかけた。
「お前が嫌なら、これで最後にする。最後の頼みだ」

櫂の後について、商店街から少し離れた住宅街を歩いているうちに、三和はその道に覚えがあることに気付いてはっとした。
やがて、櫂が一軒の住宅の前で足を止めた。
「やっぱり…」
三和も小学生時代、何度も遊びに来たことがあったその家は、櫂が小6のあの時まで両親と住んでいた家だった。
「引っ越してから、ここに来るのは初めてだ。一度見ておこうと思っていたが、なかなか踏ん切りがつかなかった」
すこし下がって、家の全体を見回す。
「門扉が新しくなってるし、植え込みも変わってる。でも家の外観は記憶していたのとそんなにちがわないな…」
三和も並んでその家を眺めながら
「オレさ…お前が戻ってきたってわかって、一回ここ見に来たことあるんだ。でも表札の名前も全然違うし…」
「ああ、ここは売ってしまったからな。今住んでいるのはこの家を買った人達だろう」
そのとき玄関のドアが開いて、小さい女の子が顔を出した思うと櫂と三和に気付いて「ママー、おきゃくさんー」と声を張り上げた。すぐに母親らしき女の人が出てきて「どちら様?」と二人に問いかけた。
「あ、こいつ昔…」と三和が言いかけたのを櫂は遮って、
「小さい頃、ここの家に遊びに来たことがあって。通りかかったので懐かしいなって話してたんです」
女の人は首を傾げて、
「あら、そうなの。でもうちが越してきたのは4年くらい前だから、前に住んでいた方じゃないかしら」
「そうだと思います。玄関前でうるさくしてすみませんでした」
櫂は頭を下げると「行こう」と歩き出した。三和もぺこりとお辞儀して、女の子にバイバイと手を振ってから櫂の後を追った。
三和は追いつくと、櫂の顔を見て
「よかったのか?」
と聞いた。
「ああ、もう気が済んだ」
しばらく二人とも黙ったまま歩いているうちに、三和がぽつりとつぶやいた。
「あそこ、もうお前んちじゃなかったんだな…」
「ああ」
「なーんか、さみしいなぁ。オレが言うのも変だけどさ」
「昔はよく遊びに来たからな」
「うん、櫂んちはおやつに高そーなお菓子をよく出してくれるんで楽しみだった」
懐かしい記憶に、三和の気持ちもほぐれたのか、いつの間にか普段の調子に戻っていた。
思い出話をしながら足の向くまま歩いているうちに、二人は公園にやってきていた。櫂が以前よく昼寝していたこの場所には、小学生時代に一緒に遊んだ思い出も沢山ある。
一休みしようと、ベンチに座ったところでふと思いついたように、三和が尋ねた。
「オレ、法律とか詳しくねーけど、お前一人っ子だよな。家ってお前が相続したんじゃねえの?売らなきゃいけなかったのか?」
「子供のオレが家を維持するのは無理だと言われた。叔父夫婦が全部やってくれたよ」
「そっか…」

「それより、すまん三和!」
と、いきなり櫂が頭を下げた。
「お前に借りてたゲームとマンガ、あの家に置いたままにして処分されちまった…すまん」
「え、いいよそんなん、もう。小坊んときの話だし」
突然、櫂に謝られて焦っていた三和が、理由がわかってなあんだ、という顔になる。
「大体、お前いままで忘れてたんだろ」
「実はそうだ。家を見てたら急に思い出した」
「だろうと思った」
三和がくすっと笑った。
「やっと笑ったな」
櫂の顔にも微笑みが浮かんでいる。その優しい眼差しに出会うと、三和の笑顔がくしゃっとくずれて泣き笑いになった。
「……ずりーよ、こんなの」

(続く)

  • 2015年08月16日(日)23時30分

告白(仮題)4

日曜の午後、カードショップ・カードキャピタルにて、客が途切れた合間に小柄な少年がレジの前で店員の少女と話していた。
「ミサキさん、今日も櫂くん、来てないんですか?」
「櫂も三和も先週からずっと見てないね。シンさんも見かけてないって」
「そうなんだ…」
心配そうな顔のアイチに、ミサキが問いかける。
「アイチ、まさか森川の話を本気にしてるんじゃないでしょうね」
「そんなことは…、まさか櫂くんと三和くんが…」
店のドアが開いて、二人の間に人の影が落ちる。
「オレがどうしたって?」
「うわあ!」
噂をすれば何とやら。たった今話題にしていた櫂本人の突然の登場にアイチは思わず飛び上がった。
「櫂くん! 久しぶりだね」
ミサキは櫂の背後にちらっと目をやった。連れはいないようだ。
「最近どうしてたの、部活にも出てなかったんでしょ」
「少し遠方のショップを遠征して回っていた……部を休んでいることをなんで知ってる」
ミサキとアイチは顔を見合わせた。お互い目で譲り合った結果、ミサキの方が少し言いにくそうに打ち明けた。
「森川が言ってたのよ。櫂と三和が大ゲンカして絶交して部にも出てこなくなった、って」
噂というのはこういう風に広がっていく訳か、と櫂は苦い顔をした。だが、ある程度話が伝わっている方がここにきた用件も切り出しやすいか。
「ケンカをしたわけじゃない。だが三和としばらく口をきいてないのは確かだ」
「三和くんと!? どうしたの?櫂くん」
「それでアイチ、お前に頼みたいことがある」
「ちょっと待って、アイチを巻き込むんなら、まずちゃんと事情を説明しなさいよ」
ミサキが割って入る。
その時、外出していたらしい店長の新田シンが戻ってきた。
「あ、櫂くん、いらっしゃい。今日は三和くんは一緒じゃないんですね」
「よし」
ミサキは立ち上がるとエプロンをはずし、カウンターから出てきた。
「行くよ。店で話し込まれても困るから」
「え? ミサキどこへ行くんです? 櫂くん?アイチくん?」
店長の声を無視して、ミサキはアイチと櫂の腕をひっぱると、さっさと店から出て行った。

とりあえず近くのファストフード店に入り、隅の方に席を取ると、ミサキは腕を組んで「で?」と櫂を睨み付けた。こうなると全部話すしかないだろうと、
「三和の好きなヤツを白状させたらオレだったんで、オレも好きだと言ったら翌日から口をきいてくれなくなった」
「何それ…全っ然わからない」
ミサキが眉根を寄せる。さっきから脇で置物のようにおとなしく座ってるアイチの顔にも?マークが浮かんでいる。
ミサキのつっこみとアイチの質問を交えながら、もう一度、順を追って説明を試みる。いろいろ訊かれるのが嫌でここ数日は知り合いのいそうな場所を避けていたのだが、こうして仲間に気遣われ事情を問われることで、櫂は意外にも心が安らぐのを感じていた。
やがて、ミサキとアイチの顔に徐々に理解の色が浮かぶ。
「恋愛話っていうから、二人で女の子の取り合いでもしたのかと思ったら、あんた達の間の恋愛話か」
ミサキはアイスティーのカップを持ち上げるとストローをすすった。もう氷しか残っていない。本で読むのではなく現実でしかも男性同士の恋愛相談を受けるのはもちろん人生初だ。
「男同士で気持ち悪いと思うか?」
「そんなことないよ!櫂くん……びっくりしたけど」
アイチの方が驚いた顔はしつつも落ち着いているように見える。まだピンときてないだけかもしれないが。
「アイツのあんたへの入れ込み方、普通じゃないとこあったし、そう聞いたらむしろ納得できる気もする」
ミサキもアイチもリンクジョーカー事件の時に、「櫂を一人にしておけない」とリバースしてしまった三和の姿を思い起こしていた。もっとも三和本人はそのことを覚えていないが。
仲間二人に事情を打ち明けて受け入れてもらえたことにホッとしながら、櫂は最大の疑問を口にした。
「三和が口をきいてくれなくなったのは、なんでだと思う?」
ミサキはさっきの櫂の話を思い出して
「同情はいらない、って言ったのよね。三和の方はあんたの気持ちは同情だと思ってるんでしょ」
「そんなつもりはない」
「だから、三和がそう思ってるんだって」
しばらく黙って考えていた様子のアイチがそこで口を挟んだ。
「三和くんのことだから、きっと櫂くんのためを思ってそうしてるんだと思います」
「そっか…そうかもね」
言われてみるとミサキも同意する。
「同性同士ってやっぱり人には言いにくい事じゃない。偏見だってあるだろうし」
二人の意見を聞いているうちに、櫂にも三和の考えていることがわかった気がした。自分が身を引けば全部丸く収まると思ってるんだろう、アイツは。
「三和がオレのためを思ってるんだとしても、オレはこのまま終わらせるつもりはない」
「僕も、三和くんは櫂くんとちゃんと話した方がいいと思う」
真剣な面持ちでアイチは櫂に向き直った。
「櫂くん、僕、何をすればいいの」

(続く)

  • 2015年08月16日(日)11時06分

告白(仮題)3

三和と櫂がケンカしたらしいという噂はすぐにクラス内に広まった。休み時間ごとに櫂の席に行ってしゃべっていた三和が、櫂に近づきも話しかけもせずほぼ無視しているのを見れば、二人の仲に何か異変があったのは一目瞭然というものだ。
櫂はもちろん、三和も問われても何もしゃべらなかったが、あの温和な三和がキレるなんて櫂がよほどひどいことをやったに違いないというのが大方の見方で、クラスのムードは三和に同情的だった。櫂が近づこうとしても、女子数名が三和の周りをガードするように囲んでいたり、教室を移動するときも誰かしら一緒で、三和が一人になることはなかった。勿論、櫂がその気になればそんなガードは突破できる。だが突破して三和に近づいたとしても、どうすればいいのか。

部室での出来事の翌日、櫂は校門で待ち伏せして三和をつかまえた。前の晩も何度か電話やメールを入れたが一度も返信はなかった。
始業ぎりぎりの時間になってやっと姿を現した三和は目の下にくまをつくって顔色も悪かった。
「昨夜は眠れなかったようだな。オレもだ」
櫂が声をかけると、三和は笑顔をつくろうとしたが口元がひきつっただけだった。
時間もないため教室へと並んで歩きだすと、ふいに三和が立ち止まって、
「同情は、いらねぇから」
と掠れた声で言った。
「同情…?」
「お前は自分で思ってるより優しいヤツだ。でもかえってツライんだよ、そういうの」
「ちがう」
櫂の声が耳に入らないかのように早足で歩き出した三和を追いかけて、追いついたと思った時。振り向かずに低いがはっきりした声で三和が言ったのだ。
「悪ぃ、もう話しかけねぇでくれ。頼む」

何が悪かったのか。
三和の気持ちを無理やり言わせたのがよくなかったのか?
同情ってなんだ。オレの三和への気持ちは同情なのか?
考えてもわからなかった。日々の感情の移ろいをすくいあげ、分類して名付けるような習慣を櫂はもたない。
櫂の生活の中心はヴァンガードであり、勝つことを、強さを追求する中で自分の感情などは優先順位の最下位にある。少なくとも櫂自身はそのつもりだ。
そんな櫂にとって、今自分が感じているのが友情か愛情か同情か、きっちり分析して答えなさいなどという問題は手に余るものだった。
三和はよく「友達(ダチ)」という言葉を使った。言葉の定義など考えることもなくその言葉を櫂も受け入れていた。わざわざ「親友」という言葉に置き換えるような手間もかけなかった。自分の一番近しい人間、そばにいるのが当たり前。それで十分で、その存在が自分にとって何なのかなどと改まって考えることもこれまではなかったのだ。
それだけに、三和に拒絶されている今の状態は櫂にとってひどくこたえた。櫂の席からは三和の席が見える。その後ろ姿が振り向いて、笑いかけることも、「櫂」と名を呼ぶこともない。たまに目が合うとこわばった顔で目をそらされる。
いつでもアイツはオレに気付くと笑っていたのに。そう思うと胸を刺されるような痛みを覚えた。

こんな状態では部に出ても三和にも他の部員達にも迷惑だろうと、櫂はしばらく部活を休むことに決めて、放課後にカード部顧問のマーク先生の所へ行った。先生は櫂の顔を見ると「やっぱり来ましたか」とため息をついた。
三和が先に退部届を出しに来て「もし櫂が部を辞めるって言ってきたら引き留めて下さい」と言い置いていったと聞くや、櫂は
「オレのせいです。オレが部をやめれば三和は戻ってくるはずです」
そう口にしていた。
「キミたちは…似たもの同士ですネ」
三和の退部届けはひとまず預かって休部という形にしてある、一緒に頑張ってきた仲間や後輩を放り出すんですか、とマーク先生に諭され、櫂も退部は撤回した。ただ、相談に乗りますよと言われても三和とのことを先生に話すわけにもいかず、言葉を濁したまま櫂は職員室を後にした

(続く)

  • 2015年08月15日(土)13時58分
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